岐阜県美濃市の町並み ちょこっとドライブ
2014年 10月 05日
平安時代は「うだち」といったが、室町時代以降「うだつ」と訛った。
本来は梁(うつばり)の上に立てる小さい柱のことをいった。
そののち、切妻屋根の隣家との間についた小さい防火壁で
1階屋根と2階屋根の間に
張り出すように設けられているものも「うだつ」と呼ぶようになる。
本来、町屋が隣り合い連続して建てられている場合に
隣家からの火事が燃え移るのを防ぐための防火壁として造られたものだが、
江戸時代中期頃になると装飾的な意味に重きが置かれるようになる。
自己の財力を誇示するための手段として、
上方を中心に商家の屋根上には競って立派なうだつが上げられた。
うだつを上げるためにはそれなりの出費が必要だったことから、
これが上がっている家は比較的裕福な家に限られていた。
これが「生活や地位が向上しない
」「状態が今ひとつ良くない」
「見栄えがしない」という意味の
慣用句「うだつが上がらない」の語源のひとつと考えられている。